十月のひとりごと

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 10月になって、遅い夏季休暇をとった。ホッとして、しみじみと嬉しくて、片付けをしたり、種まきをしたり、ぼーっとしたり。

 友人たちと小旅行をした。念願の地を訪れて噂のキッシュを堪能。元々、キッシュをそんなに好んでいないのに、あまりにも美味しすぎて全部持って帰りたかった。これで益々、他のキッシュは食べようと思えなくなるんだろう。

 水族館は魚の形、と教えてもらった。トップ画像のイワシの群れ、キラキラして天の川みたい。回遊しながらふっ、と群れからもこの世からも脱落していく個体を呑み込むエイはブラックホール。

 恐竜の標本、化石、炭鉱の歴史。はじめてのストリートピアノはご愛嬌。

 目をみはったり、箸が転げてもおかしいお年頃に戻ったり、大人の修羅にしんみりしたり、何年振りかの温泉も含めて命の洗濯、って思えたのは大袈裟ではなくて。去りがたい時間だった。

 関西在住の友人とご飯を食べに行ったら、思いがけず、還暦おめでとうとボールペンをプレゼントされる。艶やかな赤にときめいて、よし、いつか本を出したらこれでサインするからね、などど笑い合う。
 書き味がまるで違う。引き出しの整理をしながら、セミナーとかで資料についてくる会社のロゴの入っているようなやつをガチャガチャと処分するに至る。

 おひとりさま、大ゴッホ展に行く。
 背景の塗り方に変化をつけることで、描きたいものに表情をつける、ということを考えた、というくだりがあっておおいに感銘を受ける。絵画だけではなさそうな話。それにしても、ゴッホの頃は先達もそんなにたくさんいなかったはずだし、ましてや、誰かの新しい試みの内容などすぐに知れることもなかったろう。一人で試行錯誤しながら自分の画風をつくりあげていったのだよなあ。いわゆる「昔から有名な芸術(小説も含む)」というものは、創意工夫や熱意の量が半端ないのだと思ふ。

 「夜のカフェテラス」を最前列で見るために並ぶ。なんと、写真撮影OK。でもこれは良し悪しで、長時間立ち止まることが許されないからささっと撮影して流れてしまう。生の絵を見にきたはずなのに。遠くから伸び上がってもう一度、絵だけを見る。思っていたよりも小さくて、夜空の色が明るい。
 こちらの静物画が心に残る。

 南座で市川團十郎。めっちゃ芸術の秋。おひとりさまもいいけど、友人といると感情の起伏が増幅されて、記憶に残る足跡がギュッと濃くなる気がする。鴨川の空が秋色で、おしぼりのビニール袋が風に飛ばされちゃって、川べりであんな話したよね、って、かぶいたことと一緒に全部思い出せるんだろう。

 バク三部作の最終章に着手。三作の年表を一つにまとめるのに手こずったけれど、交わらない登場人物たちもあの人がこうしていた頃、この人はこんなだったのだ、などと思いを馳せてみると面白い。

 過去作は整理整頓して、NOTEの他にTALES、アルファポリス、NOVEL DAYSと分散した。小説家になろう、とか、カクヨム、も視野に入れた方がいいのかどうか悩む。NOTEに新しく小説をアップすることはもう無いような気がする。

 11月23日(日)文学フリマ東京、ウミネコ制作委員会のお手伝いに番頭参上いたします。お目にかかるのを楽しみにしております。

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