初詣の帰りにヴィオラの苗を三つほど求めて、プランターに植えた。それがトップ画像。寒空の下、毎日そこだけには賑やかな色がある。
数日前、真ん中の赤い花が一つ、落ちた。つい最近開いたばかりなのに早すぎる。何より残された茎の断端が鋭利である。そこでホノロック・ヒャームズは考えた。
あの方の仕業に違いない。
白いお犬は仔犬の頃、もうあと数日で咲こうかというチューリップを “チョッキン“ した前科がある。ヒャームズはショックのあまり、そののち十年ほどチューリップを植えなかった。
プランターの脇に、黒豆が煮崩れたようなものが落ちている。チョッキンしたばかりか…。
お犬さま、これはあまりにご無体にございます、とヒャームズは弱々しく抗議したのであるが、一蹴されてすごすごと引き下がった。
そして今朝のことである。

しばし茫然自失のあと、ヒャームズの脳は回転をはじめる。花はどこへいったのか。チョッキンはしても、食べたりはしない、なぜなら白いお犬はグルメだから。そして、その周囲に散在する煮崩れた黒豆ども。おかしい、今朝、立派なやつをお片付けしたばかりである。
お食事中の皆さま申し訳ございませぬ。

これは無理ではないか、ここまでおちりを突き出すのは。
ヒャームズは部屋へ駆け戻る。グーグル先生に「ヴィオラの花を食べ…」と最後まで打つまでもなく、検索窓に「ヴィオラの花を食べる鳥」と現れ、次々と被害報告のブログなどが発見されたのである。
お犬さま、犯人は「イソヒヨドリ」でございました。
まこと、申し訳ございませぬ。
今夜は鶏肉でも贈呈しようかと思うヒャームズであった。


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